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赤字が積み重なって倒産する。これが一般的な「倒産」のイメージだと思われます。ですが実際には、毎月利益が出ているのにもかかわらず、債務の返済が滞って経営が成り立たなくなるケースもあります。それが今回解説する「黒字倒産」という現象です。 どのよ...
06/10/2021

赤字が積み重なって倒産する。これが一般的な「倒産」のイメージだと思われます。ですが実際には、毎月利益が出ているのにもかかわらず、債務の返済が滞って経営が成り立たなくなるケースもあります。それが今回解説する「黒字倒産」という現象です。 どのような企業でも黒字倒産してしまう危険があります。黒字倒産を回避するためには原因を正しく理解して、きちんとした対策をとらなければなりません。 本記事では黒字倒産とは何か、原因は何かや、黒字倒産を防ぐための対策や注意点、そして経営者がとるべき資金繰り対策まで解説します。経営においては利益ばかりに捉われがちですが、この機会に資金繰り対策や黒字倒産の知識もしっかり身に付けておきましょう。 黒字倒産とは 帳簿上は利益が出ているにも関わらず、倒産してしまうことを指して「黒字倒産」と呼びます。それではなぜ黒字で利益が出ているにも関わらず、会社は倒産してしまうのでしょうか。 ここではなぜ黒字倒産が起こるのかということについて、通常の赤字倒産と比較しながら解説します。 そもそも倒産とは 倒産とは、破産法・民事再生法などの倒産法に基づき法的整理手続を開始することです。ただしこれは法律上の定義であり、一般的には赤字経営によって会社の財務状況が悪化し、債務の返済ができなくなる状態のことを倒産といいます。 このように法律上の倒産と一般的に使われる倒産は意味が異なるので、両者を区別するために、特に一般的に使われる倒産のことを「事実上の倒産」と呼ぶこともあります。 黒字倒産と通常の倒産(赤字倒産)の違い 通常の倒産は、赤字が続いて会社の財務状況が悪化し、債務の支払いが滞ることで起こるものです。しかし黒字倒産の場合、会計上はきちんと利益が出ているにもかかわらず、債務の返済ができなくなってしまうのです。 なぜこのようなことが起こるのかというと、その原因は入金と出金のタイミングのズレにあります。 例えば、300万円の商品の売り上げと200万円の仕入れが同じ月に発生したとしましょう。その場合、会計上は以下の計算式で100万円の利益が計上されます。 300(売上)-200(仕入)=100万円 しかしここで売上代金は翌月払い、仕入れ代金は同月払いだったとします。その場合、その月に実際に動くお金の流れとしては、以下のとおり200万円のマイナスになるのです。 0(売上)-200(仕入)=-200万円 例え会計上の利益は黒字になっていたとしても、手元の現金が底を付けば債務の返済をすることはできません。 このように、会計上の利益と現実のお金の動きは必ずしも一致しないため、入金と出金のズレによって債務が返済できなくなることで黒字倒産が起こるのです。 どのような場合に会社は倒産するのか 会社が倒産するのには、いくつかの共通する原因があります。 どのような場合に会社が倒産するのか、倒産の原因を5つ紹介します。 販売不振 会社にとって売上は収益の源泉であるため、販売不振で売上が減少すれば当然収益も減少します。そして、収益が減って赤字経営が続くと債務の返済もできなくなり、やがて最終的には倒産となります。 販売不振の原因としては、競合からシェアを奪わることや業界の衰退などさまざまなことが考えられるでしょう。中小企業庁が令和3年8月に株式会社東京商工リサーチの調査の結果を取りまとめたデータによれば、販売不振は中小企業が倒産する原因の約7割を占めています。つまり、多くの中小企業は販売不振を原因として倒産するのです。 連鎖倒産 連鎖倒産とは取引先の倒産が影響して自社も倒産してしまうことで、収益が特定の取引先に依存していると起こりやすい傾向にあります。また、仕入が特定の取引先に依存している場合も、代わりになる取引先がみつからなければ連鎖倒産の原因になり得るでしょう。 東京商工リサーチの調査の結果によれば、連鎖倒産は中小企業が倒産する原因のうち3番目に多い原因です。連鎖倒産を避けるためには、できる限り取引先を分散させるなどのリスク対策が必要です。 設備投資が過大 過大な設備投資をすると手元資金の余裕がなくなってしまい、一時的に資金繰りが悪化します。 企業の成長に設備投資は欠かせないため、積極的に設備投資すること自体は悪いことではありません。しかし設備投資が収益につながるまでには時間がかかるので、一時的に手元資金が減少して経営が苦しくなるリスクもあります。 設備投資をする場合には、投資と手元資金のバランスが大事なのです。 債権回収を怠った 会社間の掛取引や商品販売時のクレジット決済など、事業を営むうえで代金後払いの取引はよくあることです。このような代金後払いによって発生する債権の回収を怠ると、資金繰りが悪化します。 利益が出ていることに安心して債権回収を怠りがちですが、どんなに利益が出ていても未回収債権が増えると倒産する危険が高まります。そのため債権回収は軽視することなく、きちんと対策をとらなければなりません。 在庫状態の悪化 在庫は資産ではあっても現金のように代替性がないため、過剰在庫はキャッシュフローの悪化につながります。...

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