Archetype/アーキタイプ株式会社

Archetype/アーキタイプ株式会社 AIとデータで「勝てる構造」を設計するビジネスアーキテクト。累計70社超の大企業の新規事業開発を、構想から事業化まで一貫支援します。

アーキタイプ株式会社は、AIとデータを駆使して「勝てる構造」を設計するビジネスアーキテクトです。

累計70社を超える大企業の新規事業開発を支援してきました。技術力のある日本の大企業が、既存事業の強みを新たな領域で事業化するプロセスを、構想から実装まで一貫して伴走します。

■ 4つのサービス

1. イノベーション組織戦略策定
イノベーションを「文化」ではなく、設計可能な「仕組み」として構築。役割・組織・評価の3軸で、経営と現場のギャップを定量化し、勝てる構造をつくります。

2. 社内新規事業創出(イントレプレナーシップ)
アイデア公募から事業化まで一貫伴走。カーブアウト・JV設立など最適な「出口」を早期から設計し、PoCで止まらない事業化を実現します。

3. オープンイノベーション実行支援
グループVCのネットワークを活かし、スタートアップの俊敏性と大企業のアセットを結合。マッチングで終わらず、PMOとして社会実装まで伴走します。

4. AI駆動型事業開発
市場探索からビジネスモデル設計まで、事業開発プロセス全体にAIを組み込み、仮説検証サイクルを圧倒的に高速化。データドリブンな意思決定を支援します。

■ 私たちの信条

「事業の原型を共につくり、育てる」

戦略を描いて終わりではなく、手を動かす実践者として向き合います。報告書を納品するのではなく、起案者と共にPoCを設計し、事業部化・カーブアウトという具体的な出口まで責任を持ちます。

■ 知見の発信

書籍『イノベーション メカニズム 海外大企業7社から学ぶ イノベーション組織 成功事例集』(Amazon KDP)をはじめ、業界レポート・診断ツールなど、蓄積した知見を積極的に公開しています。

28/08/2026

「脱炭素はまだ儲からない」——この言い方は、事実の記述としては不正確かもしれません。

エネルギー・資源レポート連載の第5回です。日本の大手24社の開示利益には、再エネで厚く稼ぐセグメントがまだ見当たりません。ENEOSの再エネはセグメント損失、出光の電力・再エネも損失です。ところが同じ資産クラスなのに、海外にはRWE(調整後EBITDAの53.9%)やDrax(76.5%)のように利益があり、国内でも再エネ専業のウエストホールディングスは再エネだけで82.8億円の利益(2024年8月期)を出しています。

空白なのは「市場」ではなく、日本の本体企業の開示利益の中だけ。市場の未成熟ではなく、設計の問題です。できている側を分解すると、価格の固定装置・建設コストの振れの引受け先・資本の回転・出口の事前設計という4つの部品が共通して見えてきます。近年の「失敗集」も、この欠けた部品の一覧表として読み解けます。「市場の問題」なら待つしかありませんが、「設計の問題」なら、変数は自社の中にあります。
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27/08/2026

欧米のエネルギー大手6社の決算を並べると、共通点が浮かびます。彼らは「自社がどの時間軸で稼ぐか」を選び切っている、という点です。

利益の稼ぎ方は、大きく4つの類型に分かれました。①規制インフラで稼ぐ——イタリアのEnelは配電網事業(Enel Grids)が償却後利益(EBIT)の45.1%を占め、フランスのENGIEもNetworksが23.8%。②国家と一体化する——フランスのEDFは2023年に政府が100%出資し、上場廃止となりました。③市況へ純化する——ドイツのRWEは送配電をE.ONへ譲渡し、いまは風力・太陽光が調整後EBITDAの53.9%。英国のDraxはバイオマス発電が76.5%です。

そして④が、日本です。日本の送配電の利益構成比は4〜26%(中央値約13%)。Enelの45%には遠く、RWEのゼロでもない「中間」に立っています。ただしこれは経営の巧拙だけの話ではありません。日本の送配電の事業報酬率は1.5%(第1規制期間)——規制資産を「稼ぐ場にしない」という国の設計が背景にあります。

選び切ることには、痛みが伴います。RWEは安定収益の送配電を手放しました。日本の「中間」は、その痛みをまだ引き受けていない状態、とも読めます。連載第4回で、4類型と日本の位置を詳しく整理しました。
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26/08/2026

エネルギー・資源レポート連動連載の第3回は、「利益はどこにあるのか」という回です。

主要24社の決算を、事業(セグメント)単位まで一社ずつ分解しました。並べると85のセグメントになります。これを資産の性質で4つの土地に分けてみると、黒字利益の6割(60.8%)が「国内エネルギー本業」に残っていました。額で見れば、利益はまだ本業のど真ん中にあります。

ところが同じセグメントを「利益率」で並べ直すと、風景が一変します。額の大きい国内本業は、石油精製で2.6〜2.8%、都市ガスで4.2〜6.0%と、実は薄い。逆に率が厚いのは、ENEOSのE&Pの23.5%や大阪ガスの海外の47.0%といった、海外の市況資産のほうでした。額の地図と、率の地図は、まったく違う場所を指しています。

新規事業を構想するとき、自社の利益の重心が4つの土地のどこにあるのか。それを「率」だけ、あるいは「額」だけで見て見落としていないか。まずはこの2点を確かめるところから始まります。
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25/08/2026

同じ会社の中に、流れる時間の違う2種類の事業が同居しています。

東京ガスでは、料金が制度で決まる導管事業が売上利益率1.2%、価格が市場で決まる海外事業が29.3%。ENEOSでは石油製品が2.8%、資源開発が23.5%。経営の巧拙ではなく、異なる物理法則で動く資産を、同じ経営陣が同時に持っているという構造です。

制度が収入を決める「遅いクロック(規制資産)」と、市場が決める「速いクロック(市況資産)」。評価のものさしも、撤退の設計も、必要な資本の性質も違います。それを1枚の同じ投資評価表で審査すると、速い案件は「3年で黒字化」で落ち、遅い案件は撤退条件のないまま続く。物差しが1枚しかないことの帰結です。

たとえば洋上風力の第1ラウンドでは、2021年12月に落札した陣営が、資材高騰と金利上昇を受けて2025年8月に開発中止を公表しました。速いクロックの事業を、遅いクロックの流儀で運ぶことの危うさが表れた例です。

そして利益の6割を占める発電・小売・都市ガスは、どちらとも言い切れない「中間」に置かれたまま。連載第2回で、この構造を解きほぐしました。
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24/08/2026

エネルギー・資源業界の新規事業を、公開情報から20年分(2006〜2025年)集計しました。電力・ガス・石油・資源開発の新規事業活動は2,367件。追跡できる事業の生存率は96.5%と、全業種を見渡しても高い水準です。

数字だけを見れば健全そのものですが、同じ業界の決算を事業単位まで分解した「利益の地図」を重ねると、奇妙なことに気づきます。これだけ始めて、これだけ生き残っているのに、地図に新しい厚い土地がほとんど増えていないのです。

生存率96.5%は、二通りに読めます。「勝率が高い」のか、「撤退の判定が働いていない」のか。大手24社の直近5年の開示を洗っても、新規事業領域からの撤退を明示した例はほとんど見つかりません。始まるけれど、畳まれない——高い生存率は、撤退判定の不在を映している可能性があります。

20年のデータは、もう一つのことも教えてくれます。CVCやアクセラレーターといった「器」の設置時期は、各社でほぼ足並みがそろっていました。器の有無や早さは、もう差になりません。差がつくのは、器の中身——何に張り、いつ畳むかのほうです。連載第1回で、この逆説の輪郭を描きました。
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21/08/2026

レポートの最後は、経営ではなく起案者ひとりに向けた「来週できる5つ」です。

①クロックを一文で宣言する——「本件は◯◯の変数で損益が振れる、速い(または遅い)クロックの事業です」を企画書の1行目に置く。②4つの部品を自分でチェックする——売値は固定できるか、作る側の振れは誰が持つか、安定したら回すのか持つのか、最後に誰が持つのか。③どちらの表で測るかを審査の前に評価者と合意する。物差しがずれたまま審査に入るのが、良い案件が死ぬ最も多い型だからです。④撤退条件を自分から書く。⑤最初の検証は資産を持たずに設計する——買う前に借りる、作る前に契約する、全部持つ前に持分にする。

特に④は効きます。撤退条件を自分で書ける起案者はこの業界ではまだ少数で、審査で突かれる前に自分で書いた欠落は、リスク管理能力の証明に変わります。守りの言葉が、そのまま差別化の材料になります。

巻末には、自社の現在地を測る10問も収めました。「社内の投資評価表は1枚か、クロック別に2枚か」「次の中期経営計画に、どのクロックで稼ぐかの宣言はあるか」。答えられなかった問いが、その会社の設計の欠落地点です。この5つも10問も、制度と市況の両方に晒される事業を持つ会社であれば、業種を問わず同じように効くと考えています。

全47ページ・無料。
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20/08/2026

「脱炭素は市場の問題ではなく、設計の問題」という話を。

日本の大手24社の開示セグメントに、脱炭素で厚く稼ぐものはまだ現れていません。ですがその外側には利益が実在します。海外ではRWEが調整後EBITDAの53.9%を洋上・陸上風力と太陽光で、Draxが76.5%をバイオマス発電で計上し、EnelのGreen Power部門は償却後利益(EBIT)ベースで全社の29.1%を占めます。国内でも、ウエストホールディングスは再エネセグメントだけで利益82.8億円(全社セグメント利益の75.5%・2024年8月期)、レノバの大規模太陽光は52.5億円、JERAの海外・再エネセグメントも127億円の黒字でした。

つまり空白なのは、日本の本体企業の開示利益の中だけです。同じ資産クラスで、利益を出す設計とそうでない設計がある。ならば問うべきは市場の成熟ではなく、設計の中身になります。

レポートでは、市況で価格が決まる資産を利益に変えている事例を契約と資本の設計に分解し、共通する4つの部品を取り出しました。①価格の固定装置、②建設コストの振れの引受け先、③資本の回転、④出口の事前設計です。この4部品を当てると、近年の退出事例は「欠けていた部品の一覧表」として読めます。洋上風力第1ラウンドの中止は、売価を固定した後に資材高騰と金利上昇が来た=部品②の欠落。新電力の大量退出は、販売価格は固定でも調達価格が市況という、部品①を買い側に欠いた構造でした。

なお、これは世界の資金フローの減速を論じる「失速論」とは別の話です。論じているのは日本企業の開示利益と設計の差分です。

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19/08/2026

エネルギー・資源レポートの中心概念「2つのクロック」について。

同じ会社の中に、性質のまったく違う2つの時間が流れています。送配電や導管のような規制資産は、料金と報酬が制度で決まり、リターンは薄いが安定し、回収は数十年に及びます(遅いクロック)。燃料・発電・海外権益のような市況資産は、価格が市場で決まり、リターンは大きく振れ、参入と撤退のタイミングが損益を左右します(速いクロック)。

この2つは評価指標も撤退の考え方も必要な資本の性質も異なるのに、単一の物差しで測ってしまう。新規事業が行き詰まるのはアイデアの不足ではなく、自分の事業がどちらのクロックに接続するのかを決めないまま審査に入るからだ、というのが本レポートの主張です。

実務では、速いクロックの事業は投資回収や出口価値で評価し、3年目に「継続・売却・撤退」を必ず判定する(自動継続を認めない)。遅いクロックの事業は安定収益と契約カバー率で評価し、原則持ち切る。抽象論ではなく、審査でそのまま使える2枚の決定ルール表に落ちます。中間の事業にも第3の列は作らず、主にどちらの変数で損益が振れるかで一方の表に割り当てます。

この宣言にこだわるのは、器のほうが既に行き渡ったからです。関西電力のK4 Ventures(2018年11月)、西部ガスのSGインキュベート(2019年4月)、中部電力のCSファンド1号(2019年4月)、ENEOS系のCVC(2019年10月)、近年もJERA Ventures(2023年7月)、出光興産のCVCチーム(2024年7月)、東邦ガスのファンド(2024年12月)。同じ型の器がほぼ同じ時期に業界全体で立ち上がっており、器の有無はもう差になりません。差が出るのは運転規則のほうです。

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18/08/2026

業界レポートシリーズ第5弾「エネルギー・資源」を公開しました。

電力・ガス・石油元売り・資源開発の大手24社の有価証券報告書を機械抽出し、85のセグメント利益を一枚の「利益地図」にまとめています。黒字セグメント利益の合計3兆9,212億円を資産の性質で4つに分けると、国内エネルギー本業が60.8%、海外・市況資産が27.1%、送配電などの規制ネットワークが6.4%、不動産・情報通信などの規制外の隣接が5.7%でした(開示準拠のため営業・経常・純利益の3指標が混在します)。

見どころは、額の地図と率の地図がまったく違うことです。額の6割を占める国内本業の利益率は2.6〜6%と薄く、率が厚い土地は海外の市況資産と規制外の隣接に限られます。規制ネットワークの薄さ(利益率1〜4%)は失敗ではありません。収入を「費用+事業報酬(レートベース×事業報酬率1.5%)」で定める制度が、稼がない設計を選んだ帰結でした。この構成比は前期(58.8%・27.9%・7.5%・5.7%)とほとんど変わらず、単年の市況によるものではないことも2期比較で確認しています。

一方で、各社の新規事業活動は活発です。当社が公開情報から集計した20年間(2006〜2025年)の活動は、この業界だけで2,367件ありました。それでも利益地図に新しい厚い土地はほとんど増えていない——この「始まるが、地図が変わらない」構造を、財務データと20年の活動記録の両面から分析しています。

全47ページ・無料でご覧いただけます。
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17/08/2026

【Innovation Lab Research】イノベーション組織が直面する困難は、必ずしも組織内部の問題とは限りません。AT&T Foundryの変遷が、それを構造的に示しています。

2011年に発足したFoundryは、エリクソン・インテル・シスコ等から約1億ドルの出資を受け6拠点に展開。各拠点にテーマとスポンサーが紐づき、累計500件超のプロジェクトを推進しました。社員がアイデアを役員パネルにピッチする社内制度TIP(累計4,500万ドル超のシード資金)も機能し、DriveModeなどを商用化。これが「黄金時代」でした。

転機は2018年のWarnerMedia買収(854億ドル)。「通信×メディア」への大転換でFoundryのテーマが拡散し、通信インフラとメディアの根本的な違いが表面化します。2022年、AT&Tはわずか4年で同社を売却し「純粋な通信会社への回帰」を宣言しました。

事業ポートフォリオの転換はイノベーション組織のテーマを拡散させる——自社の転換期にこそ読み返したい教訓です。

コメント欄にリンクあります。

住所

虎ノ門1-17-1 虎ノ門ヒルズビジネスタワー15階
Minato-ku, Tokyo
105-6451

営業時間

月曜日 10:00 - 19:00
火曜日 10:00 - 19:00
水曜日 10:00 - 19:00
木曜日 10:00 - 19:00
金曜日 10:00 - 19:00

電話番号

+81337983700

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