07/10/2021
【毎年の贈与について】
先日お客様と打合せしていた際に「毎年決まった時期に同じ金額を贈与すると、一回あたり110万円以下でも贈与税が課されると聞いたことがあるが、本当か?」との質問を受けました。
たまたま同じ日にインターネットで「定期金給付契約と判断されないために、贈与する時期や金額を毎年変えた方がよい」という内容の記事を目にしました。(税理士が書いた記事ではありません。)
おそらくこうした話は国税庁のタックスアンサーが元になっているのかと思いますが、ハッキリ言ってナンセンスです。
「1,000万円を100万円ずつ10年間にわたって贈与する」というような内容の契約書でも出てこない限り、単に時期と金額が毎年同じという事実だけをもって定期金給付契約があったとみなされ、課税されるなんてことはありえません。
別に毎年12月31日、100万円を贈与したところで、それがその時交わした贈与契約であれば全く問題ありませんし、税務署を気にして時期や金額をわざわざ変えるなんて全くバカげた話です。
贈与は民法第549条に規定する契約です。贈与者と受贈者が時期と金額を自由に決めればいいのです。それが毎年同じだからといって税務署に「これはホントは定期金給付契約だろう!」なんて言われる筋合いはどこにもありません。
時期や金額などよりもよほど大事なのは毎年きちんと契約すること、実務的には贈与契約書を毎年作成するということです。
そうすればそもそも定期金ではないかと疑われる余地はありません。また、双方の意思表示が明確になりますから、相続税の調査においてかなりの確率で検討対象となる名義預金の問題もほぼクリアできます。
贈与は簡単かつ確実な相続税対策ですから当然私も勧めますが、やる以上はその効果が間違いなく生ずる方法で実行しなくては意味がありません。
親から毎年100万円ずつ10年間にわたって贈与を受ける場合には、各年の受贈額が110万円の基礎控除額以下ですので、贈与税がかからないことになりますか。