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03/06/2026

2026年6月3日(水)
「ドル円160円台に手が届く」
 
【ひと目で分かる昨晩の動き】NY市場
 
ドル円は小幅に続伸し、160円に迫る。イスラエルがレバノンへの攻撃を続けていることで原油価格が上昇。ドル円は159円99銭まで買われた。
 
ユーロドルは1.16台で推移。対円では186円18銭近辺まで買われ、4月の介入前の水準に接近。
 
株式市場では半導体関連への買いが続き、ナスダックとS&P500は小幅ながら9連騰。ダウも228ドル買われ、3指数が最高値を更新。
 
債券は反発。長期金利は4.44%台に低下。
 
金は反発し、原油は続伸。
 
****************************
4月雇用動態調査(JOLTS)求人件数 → 7618千件
5月自動車販売台数 → 16.08百万台(年換算)
****************************
 
ドル/円
159.74 ~ 159.99
 
ユーロ/ドル
1.1614 ~ 1.1656
 
ユーロ/円
185.75 ~ 186.18
 
NYダウ
+228.91 → 51,307.79
 
GOLD
+13.60 → 4,519.90ドル
 
WTI
+1.60 → 93.76ドル
 
米10年国債
-0.010 → 4.443%
 
【本日の注目イベント】
 
豪 豪1-3月期GDP
日 植田日銀総裁講演
日 片山財務相、衆参両院本会議で財政演説と質疑
中 5月RatingDogサービス業PMI
中 5月RatingDog総合PMI
独 独5月サービス業PMI(改定値)
欧 ユーロ圏5月総合PMI(改定値)
欧 ユーロ圏5月サービス業PMI(改定値)
米 5月ADP雇用者数
米 5月ISM非製造業景況指数
米 5月S&Pグローバルサービス業PMI(改定値)
米 5月S&Pグローバル総合PMI(改定値)
米 4月製造業受注
米 4月耐久財受注
米 ベージュブック(地区連銀経済報告)
米 バー・FRB理事、討論会に参加
米 ローガン・ダラス連銀総裁、討論会に参加
 
【本日のコメント】
 
米4月の米求人件数(JOLTS)は761万8000件でした。市場予想の686万6000件を上回り、3月分も上方修正されています。イラン戦争に伴うエネルギー費用上昇に企業が対応する中でも、労働市場は底堅さを維持していることが示唆された格好です。この結果を受け、ブルームバーグは、「今回の統計は、2025年に雇用の伸びがほぼゼロとなった後、今年に入って労働需要が安定化しつつあることを示唆している。求人件数は依然、新型コロナ禍後に経済活動が再開した時期を大きく下回る水準で推移しているが、こうした安定化の動きはFRBによる利下げの必要性を一段と後退させ得る。FRB当局者の間では、利上げの可能性についての議論が増えている」とコメントしていました。
 
クリーブランド連銀のハマック総裁は、経済見通しを巡る不確実性を踏まえると現時点で金利を据え置くことは妥当だと述べる一方、高止まりするインフレに対処するため、近く政策対応の必要があるかもしれないとの認識を示しました。ハマック氏は2日、クリーブランドでのイベントで、「インフレは5年以上にわたり、FRBが目指す2%を上回っている。これに対する懸念は、依然として底堅い労働市場よりも強い」と述べ、さらに、「現時点では、経済見通しを巡る不確実性を考慮し金利を据え置くことが妥当だ。しかし足元のデータ傾向が続くのであれば、持続的に高止まりするインフレのリスク拡大に対処するため、金融政策面で近く行動を起こすことが適切になる可能性がある」とも指摘していました。米国とイスラエルによる対イラン戦争がインフレ圧力を再燃させて以降、FRBは利上げの可能性を排除していないことを示すべきだとの意見が、政策当局者から相次いでいます。ハマック総裁を含む3人の政策メンバーは4月のFOMCで、金利据え置きは支持しつつも、利下げの可能性が高いと示唆することは「もはや適切ではなくなっている」として、声明文の文言に反対を表明していました。
 
トランプ大統領とイスラエルのネタニヤフ首相との足並みの乱れが露呈しました。ネタニヤフ氏は、ガザ地区への攻撃でもそうでしたが、執拗にレバノンのヒズボラへの攻撃を徹底しています。イランとの停戦合意に向けた最終段階にあるトランプ氏としては、交渉に水を差すネタニヤフ氏の姿勢に、批判を始めています。トランプ氏はここ数カ月、イラン戦争を終結させる合意は近いとの自信を示してきました。しかし、イスラエルが自国の目標達成に向かってまい進する姿勢を崩していないことが両者の間に亀裂を生じさせています。トランプ氏は ネタニヤフ氏との1日の電話会談後、イスラエル軍はベイルートへの攻撃を控えると言及し、イスラエルとヒズボラの間で広範な停戦が成立したことを示唆しましたが、これに対しネタニヤフ氏は、レバノン北部での暫定停戦を確認する一方、同国南部での作戦は継続すると表明しました。米アクシオスの報道によると、今回の電話会談は緊迫した雰囲気となり、トランプ氏はネタニヤフ氏に対して罵声を浴びせたほか、「恩知らずだ」と非難したとのことです。
 
イスラエルで最も長く首相を務めるネタニヤフ氏は、再選に向けてのアピールとして、2023年10月のイスラム組織ハマスによる攻撃のような事態から「国を守れるのは自分だけだ」ということと、「トランプ氏との緊密な関係が他の指導者にはない力を与えている」という2点を柱に掲げています。ブルームバーグは、「しかし、議会が秋の選挙日程の設定に動く一方、イスラエルがおおむね反対する停戦合意をめぐる米国とイランの交渉からは外されている。ネタニヤフ氏の主張はいずれも厳しい局面にある」と、分析しています。イスラエルのレバノン侵攻では、数千人の死者を出し、100万人以上を避難民にしたとして世界の多くの国から非難されています。国連安全保障理事会は、米国を除きほぼ全会一致でイスラエルに軍の撤退と攻撃停止を求めた経緯もあります。一方イスラエル国内では、この侵攻は国家の存続に不可欠な措置として広く支持されています。ヒズボラは数百機のドローンやロケット弾、ミサイルをイスラエル軍に対してだけでなく、イスラエル北部にも撃ち込んでおり、4月以降、兵士を中心に20人超が死亡したと報じられています。
 
ドル円は昨日のNYで159円99銭まで買われ、160円に手の届く水準まで来ました。緩やかですが、確実に円が売られる状況が続いています。さすがに159円台半ばを超えてきた昨日は、片山財務相が閣議後の会見で、「必要に応じていつでも対応する」と話していましたが、4月30日の介入前の言葉とは明らかに語調も言葉尻も違っていました。ただ、筆者は160円台では介入の確率は高まるとみています。しかしその際には、前回のように介入を匂わす「優しい言葉」は発せられないと予想します。投機的な動きに対して「ぎゃふん」と言わせたいと考えているはずだからです。
 
本日のドル円は159円~160円70銭程度を予想します。
 
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02/06/2026

2026年6月2日(火)
「ドル円再び160円に接近」
 
【ひと目で分かる昨晩の動き】NY市場
 
ドル円は続伸し159円78銭まで上昇。イラン情勢が再び不透明さを増したことで原油価格が上昇。ドル円は4月30日の当局介入後のドル最高値を記録。
 
ユーロドルは小幅に売られ、1.1606まで下落。
 
株式市場では3指数が揃って続伸。ナスダックとS&P500は、これで8連騰。
 
債券は売られ、長期金利は4.45%台に上昇。
 
金は大幅に反落。原油はイスラエルがレバノンに大規模な攻撃を行ったことで大幅に上昇。一時は94ドル台後半まで買われたが、その後トランプ大統領の発言で上昇幅を縮小。
 
****************************
5月ISM製造業景況指数 → 54.0
5月S&Pグローバル製造業PMI(改定値) → 55.1
****************************
 
ドル/円
159.45 ~ 159.78
 
ユーロ/ドル
1.1606 ~ 1.1650
 
ユーロ/円
185.32 ~ 185.82
 
NYダウ
+409.91 → 51,078.88
 
GOLD
-86.70 → 4,506.30ドル
 
WTI
+4.80 → 92.16ドル
 
米10年国債
+0.018 → 4.453%
 
【本日の注目イベント】
 
豪 豪1-3月期経常収支
豪 豪4月住宅建設許可件数
欧 ユーロ圏5月消費者物価指数(速報値)
英 ベイリー・BOE総裁上院委員会で証言
英 英4月消費者信用残高
米 4月雇用動態調査(JOLTS)求人件数
米 5月自動車販売台数
米 カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁講演
米 ハマック・クリーブランド連銀総裁講演
 
【本日のコメント】
 
ドル円が再び160円に接近してきました。依然として当局からは介入もけん制発言もない上に、昨日はイラン情勢が再び不透明になったことで原油価格が急騰。その影響を受け円売りが強まり、NYでは一時159円78銭までドル高が進みました。
 
イランはイスラエルによるレバノンでの地上作戦拡大に抗議し、米国との協議を停止すると表明しました。米国とイランは暫定的な和平合意を目指している中、緊張は再び高まっています。イラン準国営タスニム通信は声明文を引用し、同国交渉団が「仲介者を通じた協議や文書のやりとりを停止する」と報じました。また、イランはホルムズ海峡を完全に封鎖する可能性も示唆しています。ただ、トランプ大統領がこの報道について、イランから協議停止について聞いていないとし、自身のSNSへの投稿で「ただ落ち着いて見ていてほしい。最終的にはすべてうまくいく」と強調していました。イラン側はこれまで、いかなる合意も地域全体の戦闘に適用する必要があると主張してきました。これには親イラン武装組織ヒズボラとイスラエルとの交戦も含まれており、この部分では米国との認識が異なっているようです。イラン学生通信はイラン中央軍司令部の話として、イスラエルによるレバノン攻撃が続けば、イランはイスラエル北部を攻撃対象とする可能性があると警告したと報じています。
 
米国とイランとの停戦合意に向けた交渉が再び不透明になってきたことで1日の原油相場は大きく反発しました。ただその後、トランプ大統領がイランとの交渉は継続中だと投稿し、イスラエルとヒズボラが相互の攻撃を停止することで合意したと述べたことで上げ幅を縮小しています。ウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物7月限は、前週末比4.80ドル(5.5%)高の92.16ドルで終了。北海ブレント先物8月限は3.86ドル(4.2%)高の94.98ドルで取引を終えました。こうした中、石油業界の専門家らは石油輸出国機構(OPEC)と、非加盟産油国で構成するOPECプラスに対し、ホルムズ海峡が速やかに再開されたとしても、海峡封鎖による供給混乱は「年末まで続く」との見通しを示しました。高市首相は昨日の夕方6時過ぎに、イランのペゼシュキアン大統領と電話会談を行い、「話し合いを通じて事態を沈静化させ、日本やアジア諸国を含む全ての国の船舶が早急にホルムズ海峡を安全に通過できるようになるよう」あらためて強く求めました。両者は今後も緊密に意思疎通を続けていくことで一致したと、高市氏は説明していました。共同通信によると、電話会談は15分間続き、両首脳が電話で会談するのは3回目とのことです。この電話会談が功を奏したのか、ペゼシュキアン氏は日本の船舶に対し、「これまで以上に容易かつ問題のないホルムズ海峡通行を保証する」と、Xに投稿しました。また同氏は、「主な問題は米国の対イラン制裁やイランの海運・貿易を制限する措置に起因している」と、主張していました。
 
連日イラン情勢に目を奪われがちですが、ウクライナ戦争も未だに続いています。ロシアがウクライナへ侵攻を開始してから既に4年3カ月が経過しました。ロシア政府の高官らはプーチン大統領に対し、ウクライナ戦争への支出が財政的に維持できない軌道に乗っていると、異例の警告をしました。ウクライナ侵攻が始まって以来、最も深刻な亀裂がロシア政府内部で表面化したとの見方もあります。ブルームバーグによると、「ロシア財務省と中央銀行の当局者らは、現在計画されている国防支出の水準では政府の財政赤字が危険なほど拡大する恐れがあるとクレムリンに進言した」とのことです。同通信は、「関係者らによると、ここ数カ月でロシア経済と国家財政の状況に対する懸念を強めている当局者らは、国防支出の新たな削減を提案した。逼迫する財政を立て直すには、さらなる効率化が不可欠だと助言しているという。しかし政策当局者の間では意見が割れている。プーチン氏が目指す戦争目標の達成を重視する国防省の高官やクレムリン内の一部関係者は、軍事支出の維持を主張している。軍需関連の契約に依存する企業が非常に多いため、国防費削減は経済に深刻な打撃を与えるというのが、彼らの主張だ」と報じています。また、関係者の一部によると、プーチン大統領は財務省当局者に対し、国防費に手を付ける前に他の分野で歳出を削減するよう求めたとのことです。
 
最後に、FRB議長の任期を終え、理事としてFRB内部にとどまったパウエル氏は5月31日、ボストンのジョン・F・ケネディ大統領図書館で「勇気ある人物賞」を受賞する際の講演で、「どの政権であれ、政策上の相違を理由にFRB当局者を解任する方法を見つければ、その後の政権も同じことをするだろう」と指摘。「そのような状況になれば、FRBが全ての米国民にとって何が最善かに基づいて意思決定を行うという信認が失われる」と語っていました。さらに、「われわれの信認は何十年にもわたって築かれ、維持されてきた。われわれには、そのかけがえのない資産を国民と将来の世代のために守る責務がある」と述べました。そして、米国民に対し「国家を規定するより高次の原則」を守るために団結するよう呼びかけ、「その中でも最も重要なのは法の支配への敬意だ」と指摘していました。
 
再び160円に迫ってきたドル円ですが、160円台に乗せるとしたら、そのきっかけは今週末の「米雇用統計」ではないかと予想していましたが、原油価格の上昇に円売りが再び強まっています。シカゴ先物市場での、ヘッジファンドなど投機筋のポジションも、5月26日時点では「円売り・ドル買い」枚数が11万4667枚と、介入前の水準を上回っていました。依然として投機筋は「ドル高」を予想しているということです。
  
本日のドル円は158円80銭~160円30銭程度を予想します。 
 
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01/06/2026

2026年6月1日(月)
「WTI原油価格87ドル台に低下」
 
【ひと目で分かる昨晩の動き】NY市場
 
ドル円は引き続き159円台で推移。原油価格が下がり、米金利が低下する中でも、159円10銭がドルの最安値となる展開だった。
 
ユーロドルではユーロが買われ1.1686まで上昇。
 
株市場では3指数が揃って続伸し、最高値を更新。ナスダックとS&P500は7連騰。
 
債券も買われ、長期金利は4.43%台に低下。
 
金は続伸。原油は続落し87ドル台に。
 
*********************
5月シカゴ購買部協会景気指数 → 62.7
*********************
 
ドル/円
159.10 ~ 159.36
 
ユーロ/ドル
1.1641 ~ 1.1686
 
ユーロ/円
185.46 ~ 185.98
 
NYダウ
+363.49 → 51,032.46
 
GOLD
+60.64 → 4,593.00ドル
 
WTI
-1.54 → 87.36ドル
 
米10年国債
-0.012 → 4.435%
 
【本日の注目イベント】
 
中 5月RatingDog製造業PMI
独 独5月製造業PMI(改定値)
欧 ユーロ圏4月失業率
欧 ユーロ圏5月製造業PMI(改定値)
英 英5月製造業PMI(改定値)
米 5月ISM製造業景況指数
米 5月S&Pグローバル製造業PMI(改定値)
 
【本日のコメント】
 
引き続きドル円は159円台で推移し、原油価格が下げ、米金利の低下にも円が買われる動きは見られません。以前から指摘してきたように、当局の介入だけが「円買い材料」であって、介入や円安けん制発言がなかったら自然とドル高が進む状況です。当局からはその介入も、けん制発言さえ、ドル高がジリジリと進んだ先週も一向に見られませんでした。イラン戦争が終結し、ホルムズ海峡が開放されれば、「円が買い戻される」といった状況を期待して「時間稼ぎ」を行っていると思われる当局の「もくろみ」も、ひょっとしたら期待外れに終わる可能性もありそうです。ドルと円を取り巻く環境は、それほどドルに有利だと言えそうです。財務省は先週末、4月28日~5月27日に政府・日銀が実施した為替介入の総額が「11兆7349億円」だったことを発表しました。これは円安局面での介入額としては、過去最大規模となります。介入はドル円が160円台まで上昇した際に実施され、この日は155円台までドルが急落しましたが、その後もドル買いは続き、日本がGW中にも3回ほど実施されたと観られていましたが、これも実際に介入が行われたことになります。それでも、足元のドル円は159円台半ばで推移しており、介入実施時の水準から1円程度しか「効果」がなかったということになります。この事実をどのように捉えるのかは市場参加者の自由ですが、筆者はこれまで通り、「介入で市場のトレンドを変えることはできない」と考えています。
 
米国とイランが60日間の停戦延長と、イランの核開発計画を巡ってさらなる協議を開始することで暫定合意に達するとの期待が高まっている中、ニュースサイトのアクシオスは、「トランプ米大統領はまだ条件に同意しておらず、合意について検討するため『2、3日』の時間を求めた」と報じ、イランのペゼシュキアン大統領はXへの投稿で、「マレーシアおよびパキスタンの首相との電話会談で外交に対するイランのコミットメントを強調した」と述べ、さらにイランの対米交渉責任者であるガリバフ国会議長は「われわれは保証や言葉を信用していない。唯一の基準は行動だ。相手側が行動を起こす前に、われわれが行動を取ることはない」とXに投稿し、そして「いかなる合意であっても、その勝者は翌日に向けてより万全の戦争準備を整えている側だ」とも語ったとされています。トランプ大統領は29日午前、シチュエーションルーム(作戦司令室)での会議に先立ち、イランとの停戦延長を盛り込んだ暫定合意について「最終判断を行う」と投稿しましたが、2時間続いた会議は、トランプ氏による発表がないまま終了しています。米アクシオスは30日、「トランプ大統領が29日の会議で、覚書の草案について複数の修正を要求した。高濃縮ウランの米国への引き渡し方法や時期に関し、より具体的な詳細を盛り込むよう求めた」とし、ニューヨーク・タイムズ(NYT)は、「トランプ大統領がイランとの戦争終結に向けた合意枠組みの条件を厳しくし、それらの変更案をイランに送り返し検討を求めた」と報じました。現時点では、どのような変更かは明らかになっていません。ブルームバーグは、「これはイランが核開発計画を放棄し、濃縮ウランの備蓄を手放し、ホルムズ海峡を開放するという大統領の要求を指している」と報じていました。
 
一方で、イスラエルは引き続きレバノンへの攻撃の手を緩めていません。イスラエルはレバノン南部での地上作戦を拡大し、約25年ぶりの大規模な越境攻勢に踏み切っています。イスラエル軍によると、親イラン武装組織のヒズボラが週末にかけて、レバノン国内のイスラエル軍やイスラエル北部に300発超の「飛翔体」を発射したことを受け、数日前に始めた地上作戦を強化し、リタニ川を越えて南部の主要シーア派都市ナバティエ近郊まで進軍したと発表しました。ネタニヤフ首相もボーフォート高地を制圧したとして、ヒズボラ支配地域への侵攻拡大を指示したと表明し、カッツ国防相は、「国防軍がナバティエ近郊の歴史的建造物であるボーフォート城に、イスラエルの国旗を掲げた。今回の作戦拡大は同地域における『恒久的な駐留』を意味する」と語っています。覚書の草案についてトランプ氏は複数の修正を要求したと伝えられていますが、合意案には、イスラエルによるレバノンへの攻撃停止も含むのかどうか、定かではありません。
 
本日のドル円は158円50銭~160円程度を予想します。
 
【ご注意】このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。
 
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29/05/2026

2026年5月29日(金)
「米国イラン、60日間の停戦延長か?」
 
【ひと目で分かる昨晩の動き】NY市場
 
東京時間に159円65銭近辺まで買われたドル円は小幅に反落。原油価格の下落に伴い159円11銭まで売られたが、ドルの下げは限定的。
 
ユーロドルは1.16台前半から半ばで推移。
 
株式市場では3指数が揃って最高値を更新。イラン情勢の改善報道にナスダックとS&P500は6連騰。
 
債券は買われ、長期金利は4.44%台に低下。
 
金は反発し4500ドル台に。原油は下げる場面があったものの、結局小幅高。
 
*************************
4月個人所得 → 0.0%
4月個人支出 → 0.5%
4月PCEデフレータ(前月比) → 0.4%
4月PCEデフレータ(前年比) → 3.8%
4月PCEコアデフレータ(前月比) → 0.2%
4月PCEコアデフレータ(前年比) → 3.3%
4月耐久財受注 → 7.9%
1-3月GDP(改定値) → 1.6%
新規失業保険申請件数 → 21.5万件
4月新築住宅販売件数 → 62.2万件
*************************
 
ドル/円
159.11 ~ 159.49
 
ユーロ/ドル
1.1616 ~ 1.1661
 
ユーロ/円
185.15 ~ 185.65
 
NYダウ
+24.69 → 50,668.97ドル
 
GOLD
+50.90 → 4,532.40ドル
 
WTI
+0.22 → 88.90ドル
 
米10年国債
-0.035 → 4.447%
 
【本日の注目イベント】
 
日 5月東京都区部消費者物価指数
日 4月失業率
独 独5月雇用統計
独 独5月消費者物価指数(速報値)
米 5月シカゴ購買部協会景気指数
加 カナダ1-3月期GDP
 
【本日のコメント】
 
米国とイランとの戦闘終結に向けた話し合いがどこまで進展しているのかを巡る報道に、為替、株、債券が一喜一憂する展開が続いています。トランプ大統領は27日、ホルムズ海峡を単独で支配する国はないとの認識を示し、イランとの戦争解決に向けた主要な争点を浮き彫りにしていましたが、その数時間後、米軍はイランの軍事施設に攻撃を実施しました。米当局者によると、攻撃は防衛目的で、既存の停戦維持を意図したものだったようです。中央軍は、商船に向けて発射されたイランの自爆型攻撃ドローン4機を撃墜したほか、海峡近くのイラン南部バンダル・アッバスにある別のイランのドローン発射ユニットも攻撃したことを発表しました。合意に向けた交渉が再び暗礁に乗り上げたと思いきや、昨日は「米国とイランが60日間の停戦延長と、イランの核開発計画を巡ってさらなる協議を開始することで暫定合意に達した」との報道です。
 
ニュースサイトのアクシオスは、協議に関与した米当局者2人の話として、「両国が停戦を60日間延長し、イランの核開発計画をめぐる交渉を再開することで合意した」と報じました。ただ、合意にはトランプ大統領の承認がなお必要で、トランプ氏は「数日間」の検討時間を求めたとのことです。ベッセント財務長官も、「交渉団で協議が続いている」と述べながらも、「トランプ氏が掲げる3つの『レッドライン』への対処は、いかなる合意においても不可欠な条件だ」と強調。具体的には、ホルムズ海峡の再開、イランによる高濃縮ウラン引き渡し、核開発計画の終了を挙げていました。また同氏は、「すべては大統領がどう判断するかにかかっている。トランプ大統領は米国民や米国にとって不利益となる合意を結ぶことはない」と語っていました。一方イラン学生通信(ISNA)によると、同国議会の国家安全保障委員会メンバーであるファダ・ホセイン・マレキ議員は、「協議が大きな進展を見せており、米国はイラン側の要求の大半を受け入れた。ただ、イラン側が提示した条件の一部については、なお米国側の判断が必要だとしている。詳細には言及していない」(ブルームバーグ)と、交渉が進んでいることを報じています。
 
これらの報道を受け、一時は合意に悲観的な見方が強まり、買いが先行していたWTI原油価格は87ドル台まで下げる場面があり、ドル円も159円11銭まで小幅ながら下落しました。アクシオスによると、暫定合意の下でイランは30日以内にホルムズ海峡から全ての機雷を撤去する必要がある。ただ、イランがこの合意案に署名する用意があるかは、まだ確認できていない状況です。イラン攻撃から3カ月が経過し、双方の小競り合いは観られるものの、合意の可能性は高まっているように思えます。ただ、実際に合意が確認されるのか、また海峡が開放されるのかについては、依然として慎重な見方が多いのも事実です。
 
セントルイス連銀のムサレム総裁は、ブルームバーグテレビジョンに出演し、4月のFOMC声明から緩和バイアスを削除するよう求めた当局者らに同意するとし、現在の経済環境では利上げの可能性もあることを示す必要性があると述べました。ムサレム氏は「FRBの使命は物価安定と雇用の最大化だが、足元ではインフレが目標を上回っている」と発言。「将来的に利上げを検討する可能性や確率はゼロより高くなければならない」と話していました。また、最近では「ハト派寄り」の発言が目立つNY連銀のウィリアムズ総裁は、労働市場については「基調は非常に良好だ。楽観的な現在の政策スタンスは、景気に対してやや抑制的に作用している」との認識を示し、インフレへの懸念を理由に、「次の政策変更は利下げと同程度に利上げの可能性もあることを示したいと考える当局者が増えている」との見方も示しました。
 
昨日159円65銭前後までドル高円安が進んだ局面でも、当局からは介入どころか、何の動きもありません。一つは、円の下落が極めて緩やかで、「投機的な動き」とは言えないということもあろうかと思いますが、何か不気味な感じもします。「時間稼ぎ」との指摘がある中、来週には「米雇用統計」の発表もあり、結果次第ではさらにドル高が進む可能性もないとはいえません。その時にそなえ、無駄玉は打ちたくないということかもしれません。ただ、今日は週末ということもあり、特に夕方からの時間帯には注意が必要かと思います。
 
本日のドル円は158円80銭~159円80銭程度を予想します。
 
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27/05/2026

2026年5月27日(水)
「ドル円、介入後の最高値」
 
【ひと目で分かる昨晩の動き】NY市場
 
ジリ高の展開が続くドル円は159円38銭まで買われ、4月30日の当局による介入後の最高値を付ける。イラン情勢の不透明感が依然として重荷に。
 
ユーロドルは小幅に売られ、1.1617まで下落。
 
株式市場では、ナスダックとS&P500が再び最高値を更新。
 
債券は買われ、長期金利は4.48%台に低下。
 
金は続落。原油は下落したが、アジア時間の大幅下落からすると小幅に上昇。
 
****************************
3月S&P Cotality CS20-City YoY NSA → 0.83%
3月FHFA住宅価格指数 → 0.1%
5月コンファレンスボード消費者信頼感指数 → 93.1
****************************
 
ドル/円
159.19 ~ 159.38
 
ユーロ/ドル
1.1617 ~ 1.1636
 
ユーロ/円
185.05 ~ 185.32
 
NYダウ
-118.02 → 50,461.68ドル
 
GOLD
-20.90 → 4,502.30ドル
 
WTI
-2.71 → 93.89ドル
 
米10年国債
-0.073 → 4.485%
 
【本日の注目イベント】
 
豪 豪4月消費者物価指数
日 日銀金融研究所、植田総裁が開会挨拶
米 5月リッチモンド連銀製造業景況指数
 
【本日のコメント】
 
連日「開店休業」状態が続く中、それでもドルがジリジリと買われる展開が続き、昨日のNYでは4月30日に政府・日銀が介入して以来のドル高水準となると159円38銭まで上昇しました。トランプ大統領が、停戦合意に向けたイランとの交渉は「順調にいっている」と述べたものの、イスラエルがイラン船舶を攻撃し、ルビオ国務長官が「合意の最終決着には数日かかる可能性が高い」と述べるなど、ホルムズ海峡を巡る状況には、なお不透明感が強いことが背景になっています。このまま行けば、ドル円は159円台半ばを超える可能性もあり、当局から強い言葉での介入を示唆する発言がない限り再び160円に接近することも予想されます。因みにテクニカルでは、「一目均衡表」の雲の上限が158円85銭近辺にあり、日足ベースでは「雲抜け」を完成させています。
 
米長期金利は、昨日は低下していますが、5月15日には一時「4.6%」台に乗せるなど、このところ上昇傾向にあります。ブルームバーグは、「ベッセントプットも限界か」というタイトルで、同氏が追い込まれている状況を伝えています。記事では、「ベッセント米財務長官は、金融市場におけるこれまでで最大級の試練に直面している。指標となる米10年債利回りの上昇基調が続き、景気への逆風となる中、有効な打開策は限られている」と報じ、「元ヘッジファンドマネジャーのベッセント氏は就任以来、米国債や株式から日本円、アルゼンチン・ペソに至るまで、市場の急激な変動を抑える手腕で評価を得てきた」と同氏の手腕を紹介しています。世界最大規模の米国債券市場は、12週間前にトランプ氏が対イラン戦争に踏み切って以降、エネルギーコスト急騰とインフレ圧力の高まりを背景に、下落傾向にあります。ベッセント氏が主要な市場指標として重視する10年債利回りは、この期間に0.5%超上昇。30年債利回りは先週、2007年以来の高水準を付けました。ベッセント氏は、利回り上昇について、「一時的」な動きとの見方を示し、「イラン紛争が終結すればインフレ懸念は速やかに後退する」と主張していました。
 
「日本円がトルコリラを下回り世界最弱通貨になった」。今朝の日経新聞は、米ブルッキングス研究所のブルックス氏の24日のSNSへの投稿を紹介し、円の弱さが際立っているとの記事を載せています。様々な通貨に対する円の総合的な実力を示す指数で、様々な通貨の相対的な価値を物価変動と貿易量などを考慮して算出する「実質実効為替レート」では、「実効レートの数値が円とトルコリラで足元逆転している」と指摘している、同氏のややショッキングな内容を報じていました。事実、対ドルで大きく売られてきたリラは上昇に転じていますが、円は依然としてドルに対して下落傾向にあります。
 
昨日のコメントで、ウォーシュ新FRB議長の元では、利下げの可能性が利上げの可能性よりも高いとする内容を紹介しましたが、市場はそれでも利上げを意識しているようです。米財務省が26日に実施した財務省短期証券(TB)入札では、6カ月物が3カ月物に比べて低調だったことが、利上げを織り込む動きとも取れそうです。3カ月物TBの最高落札利回りは3.595%で、入札前取引水準の3.605%を下回った一方、6カ月物TBの最高落札利回りは3.65%で入札前取引水準水準の3.64%を上回っていました。3カ月物はまずまずでしたが、6カ月物は低調な入札でした。
 
本日のドル円は158円50銭~159円80銭程度を予想します。
 
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26/05/2026

2026年5月26日(火)
「WTI原油価格90ドル台に」
 
【ひと目で分かる昨晩の動き】欧州市場
 
ドル円は158円台後半でほぼ動かず。このところの動意のなさに加え、LDN、NYが休場のため実需取引が主体に。
 
ユーロドルも同様に動かず、値幅は20ポイントほどに。
 
ドル/円
158.89 ~ 159.00
 
ユーロ/ドル
1.1633 ~ 1.1653
 
ユーロ/円
184.92 ~ 185.14
 
NYダウ
------ → 50,579.70ドル
 
GOLD
------ → 4,523.20ドル
 
WTI
------ → 96.60ドル
 
米10年国債
------ → 4.558%
 
【本日の注目イベント】
 
日 3月景気先行指数(CI)(改定値)
日 3月景気一致指数(CI)(改定値)
米 3月S&P Cotality CS20-City YoY NSA
米 3月FHFA住宅価格指数
米 5月コンファレンスボード消費者信頼感指数
 
【本日のコメント】
 
イラン情勢が依然として不透明なうえ、LDN、NY市場が休場のため、為替はほとんど動いていません。ドル円は158円台後半でほぼ動きはなく、ユーロドルも20ポイント程度の値動きでした。日曜日にはトランプ大統領やルビオ国務長官などの発言で戦闘終結期待が高まったものの、その後トランプ氏が「合意は急がない」として、「米国に不利な合意はしない」と発言。再び不透明感が増しました。ただ、それでも合意に向けてゆっくりですが、着実に進んでいるようです。
 
トランプ大統領は25日、停戦延長とホルムズ海峡の再開を巡るイランとの暫定合意に向けた交渉について、「順調に進んでいる」と述べています。トランプ氏はまた、イランとの交渉についてSNSへの投稿で、サウジアラビア、カタールなどに対して、イスラエルとアラブ諸国の関係を正常化する「アブラハム合意」に加わるよう求めていました。さらに、仲介国であるパキスタンのムニール陸軍元帥は、中国の王毅外相と会談し、米イランの合意は「成立間近だ」と伝えたと、中国外務省が声明を発表しました。一方、イランのファルス通信は、「同国のガリバフ国会議長が率いる代表団は、戦争終結に向けた交渉に関連する事項についてカタール高官と協議するため、ドーハを訪問した。イランのヘンマティ中央銀行総裁も代表団に加わっており、凍結されているイラン資金の解除について協議する予定だ」と報じています。
 
今朝の日経新聞は、「米国とイランの戦闘終結に向けた合意案の骨子」を、独自の取材で明らかにしています。「合意案」では、双方が合意してから約30日後にホルムズ海峡を開放する案が含まれており、その間に同海峡の機雷の掃海を進め、船舶が安全に航行できる状態に戻すとされています。また、イランは同海峡の通航料を徴取しないことも含まれています。もっとも、イラン外務省の報道官は「大部分で結論は出たが、合意の署名が間近というわけではない」と述べており、このまま合意に進むのかどうかは予断を許さない状況です。
 
ローマ教皇レオ14世は、世界のカトリック教会に向けて就任後初となる公的書簡「回勅」を発表し、AIは人類を危険から守るために「武装解除」されるべきだと訴えました。レオ14世は産業革命や第2次世界大戦、ベルリンの壁崩壊の映像を交えながら、AIをより「人間に優しい」ものにする必要があると強調。また、AIは独占的な支配から解放され、地政学的な目的や商業的利益を追求する手段として使われるべきではないとも主張しました。また、「武装解除とは、技術的な力が自動的に統治する権利を与えるという考えを否定することだ」と指摘。その上で、「武装解除とは、技術を拒絶することではなく、それが人類を支配するのを防ぐことだ」と説明しました。数学を学んだ経歴を持つレオ14世は、戦争におけるコンピューター利用の危険性にも具体的に言及し、道徳的な観点が失われかねないと警告し、その上で、「いかなるアルゴリズムも戦争を道徳的に正当化することはできない」と述べていました。ブルームバーグは、「世界を変えつつあるAI技術を、各国政府がどこまで規制すべきかを巡る激しい議論に、一石を投じた形だ」と評価していました。
 
昨日のコメントで、新しくFRB議長に就任したケビン・ウォーシュ氏について触れましたが、米資産運用大手ブラックロックは、新たにFRBがウォーシュ新議長体制で、「利上げよりも利下げを正当化する材料を十分に持っている可能性がある」との見方を示しています。ブラックロックのグローバル債券アジア太平洋地域責任者、サイガル氏は、ブルームバーグテレビジョンで、ウォーシュ議長下で利上げが行われる可能性について問われ、「利上げか利下げか、どちらかを選べと言われれば、実際には利下げを正当化する要因が十分にあると思う」と語っていました。同氏はその根拠に労働市場を挙げており、「労働市場には一定の圧力がかかる見通しで、それは据え置きまたは利下げを示唆するものになり得る」と指摘していました。原油価格の高騰で米国でもインフレ圧力が増している中少数派ですが、このような意見もありました。
 
WTI原油価格がさらに下げています。前日比6ドル以上も下落し、90ドル台と、約5週間ぶりの水準です。それでも今朝のドル円は依然として158円90銭台で推移しており、円が買われる気配はありません。日経平均株価が大幅に続伸し、6万5000円台に乗せてきました。日本勢だけではなく、海外資金も日本株に参入したとの報道もありますが、彼らは円を持っていないことから日本株を買うには、円を借りるか、ドルやユーロなど持っている自国通貨を売って円を調達するしかありません。ここでも円買い材料になりますが、市場ではなかなか理解し難い動きが続いています。
 
本日のドル円は158円30銭~159円30銭程度を予想します。
 
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25/05/2026

2026年5月25日(月)
「イランとの停戦合意近い?」
 
【ひと目で分かる昨晩の動き】NY市場
 
引き続き底堅いドル円ですが、159円台では上値を追う動きとはならず、この日も159円23銭までドル高が進んだ後、押し戻される展開。
 
ユーロドルは1.16を挟みもみ合いが続く。
 
株式市場では3指数が揃って続伸。ダウは294ドル買われ、連日の最高値更新。
 
債券は買われ、長期金利は4.55%台に低下。
 
金は売られ、原油は小幅高。
 
***************************
5月ミシガン大学消費者マインド(確定値) → 44.8
***************************
 
ドル/円
159.00 ~ 159.23
 
ユーロ/ドル
1.1587 ~ 1.1618
 
ユーロ/円
184.44 ~ 184.86
 
NYダウ
+294.04 → 50,579.70ドル
 
GOLD
-19.30 → 4,523.20ドル
 
WTI
+0.25 → 96.60ドル
 
米10年国債
-0.012 → 4.558%
 
【本日の注目イベント】
 
英 LDN市場休場(バンクホリデー)
米 NY市場休場(メモリアルデー)
 
【本日のコメント】
 
昨日の日曜日のNHKでは、トランプ大統領が再び、「戦争終結に向けた合意がまもなく発表される」との認識を示したと報道されていました。今朝の日経新聞も「大部分の交渉は終わった」として、「ホルムズ海峡は開放される」とのトランプ氏の談話を伝えています。さらに、ルビオ国務長官も「重要な進展があった。間もなく朗報があるかもしれない」と語っていました。これを裏付けるように、早朝の商品市場では、金は40ドル以上も買われ、WTI原油先物価格は4ドルを超える下げで、92ドル台を付けています。ただ、ドル円では思ったほど円が買われていません。
 
今朝のブルームバーグは、ややニュアンスを異にしています。同通信は、「複数の米政府高官は24日、米国とイランがホルムズ海峡再開に向けた合意に近づきつつあるとの認識を示したものの、主要論点の文言に関して双方が協議を続けているため、同日中に署名が行われる状況にはないと記者団に述べた。双方が最終的な承認を得るまでに数日を要する可能性がある」という内容で報じています。またトランプ氏の発言についても、「米国としてイランとの合意を急ぐつもりはない」と述べ、「双方が適切な内容に仕上げるために時間をかける必要があるとの認識を示した」としています。トランプ氏は「イランとの関係は、より専門的かつ建設的なものになりつつある」と自身のSNSに投稿。「ただし、イランは核兵器や核爆弾を開発ないし入手できないことを理解しなければならない」とも記し、「合意が成立するまで米国によるホルムズ海峡周辺の封鎖を維持する」としていました。
 
米国とイランはアラブ諸国首脳らに促される形で、停戦を延長する可能性について協議しています。しかし、暫定合意に盛り込む内容に関しては、双方の説明がこれまで異なってきています。イランの準国営タスニム通信は24日、同国が要求する資産凍結解除など、いくつかの重要項目で米国が妨害しているとし、草案はまとまらない可能性があると伝え、さらに「事情に詳しい関係者」の話として、イランと米国の間には、なお「一つか二つの点」を巡って隔たりが残っていると報じています。また、ファルス通信は、合意が近いとしていたトランプ氏の主張について「現実から程遠い」と一蹴していました。今回も「またTACOに終わるだろう」との声もある中、筆者は、今回はこれまでの楽観的な発言とやや異なり、もしかしたら「合意」もあるのではと予想しています。その根拠は、サウジ、カタール、エジプト、トルコなど、多くの中東諸国の首脳が議論に加わっており、さらにイスラエルのネタニヤフ首相も理解しているようです。また、イランが攻撃されてからまもなく3ヵ月が経過し、世界の原油在庫も100日割れが近づいているとのデータもあります。一方、産油国の収入も激減しているはずです。イラン攻撃以来、米国のインフレ圧力は強まる一方です。これらを考えると、そろそろ「合意」も近いのではと予想しています。上記、金と原油の動きは合意を先取りしているとも考えられ、日経平均先物も6万4000円台に乗せてきました。
 
英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)は、「中国の習近平国家主席が今月行われた米中首脳会談で、高市首相が再軍備を推し進めているとの批判を展開していた」と報じています。それによると、習主席は北京で行ったトランプ大統領との会談で日本の防衛費増額について協議した際、口調が激しくなり、出席していた米当局者らを驚かせたとのことです。首脳会談で最も熱を帯びた場面だったとのことで、首脳会談に先立つ米中の協議では日本は議題になっていなかったため、トランプ政権の当局者らは不意を突かれたと、FTは伝えていました。トランプ氏はこれに対し、高市首相が安全保障に関してより積極的な姿勢を取らざるを得ないのは、北朝鮮の脅威が高まっているためだと説明したそうです。今回の米中首脳会談は北京で行われたため、トランプ氏にとっては「アウェー」であったこともありますが、習氏が常にリードしていた印象がありました。米中首脳会談の席で、高市政権が話題に出ること自体異例ですが、あの「台湾有事」発言以来、両国の溝は全く埋まっていないと同時に、中国はこの発言を日本が考えている以上に拘っていることだと思います。今後の対中外交の改善は簡単ではないかもしれません。
 
本日のドル円は158円~159円30銭程度を予想します。
 
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22/05/2026

2026年5月22日(金)
「NYダウ最高値を更新」
 
【ひと目で分かる昨晩の動き】NY市場
 
ドル円は朝方、原油価格の上昇に159円34銭近辺まで買われる。ただその後は介入警戒感や同価格が下げたことで、158円台後半まで下落。
 
ユーロドルは小幅ながら続落。1.1577まで売られ、ドル高の流れが緩やかに続く。
 
株式市場では3指数が揃って続伸。ダウはこの日も276ドル上昇し、最高値を更新。
 
債券は続伸し、長期金利は4.57%台に低下。
 
金は続伸。WTI原油価格は102ドル台まで買われたが、イラン情勢の進展観測から下げに転じる。
 
******************************
5月S&Pグローバル製造業PMI(速報値) → 55.3
5月S&Pグローバルサービス業PMI(速報値) → 50.9
5月S&Pグローバル総合PMI(速報値) → 51.7
新規失業保険申請件数 → 20.9万件
5月フィラデルフィア連銀景況指数 → -0.4
4月住宅着工件数 → 146.5万件
4月建設許可件数 → 144.2万件
******************************
 
ドル/円
158.82 ~ 159.34
 
ユーロ/ドル
1.1577 ~ 1.1630
 
ユーロ/円
184.29 ~ 184.77
 
NYダウ
+276.31 → 50,285.66ドル
 
GOLD
+7.20 → 4,542.50ドル
 
WTI
-1.91 → 96.35ドル
 
米10年国債
-0.016 → 4.570%
 
【本日の注目イベント】
 
日 4月全国消費者物価指数
独 独6月GFK消費者信頼調査
独 独1-3月期GDP(改定値)
独 独5月ifo景況感指数
英 英4月小売売上高
米 5月ミシガン大学消費者マインド(確定値)
米 ウォラー・FRB理事講演
米 債券市場はメモリアルデーのため短縮取引
加 カナダ3月小売売上高
 
【本日のコメント】
 
連日値動きの少ない展開が続いているドル円ですが、米国とイランとの交渉に進展が見られ、原油価格が低下し、米金利も低下している状況の中でもジリジリと上値を切り上げる動きになっています。ユーロドルでも「ドル高・ユーロ安」が続いている影響もあり、市場全体を観ればドルが買われています。それでも「油に弱い日本」が意識され、原油価格が急騰したことで円売りが一気に進んだことを考えれば、その上昇に一服感が出ている中では、もう少し円が買われてもおかしくはない状況かと思います。159円台では介入警戒感がありながらも、昨日のNYでは159円34銭までドル高が進みました。今日は週末ということもあり、159円台ではより注意が必要かと思います。
 
米国とイランが戦闘再開の回避を模索する中、イランは米国から提示された最新の和平案について、両国の溝を一部埋める内容だとの認識を示しました。ただ一方で、イラン最高指導者モジタバ・ハメネイ師による高濃縮ウラン備蓄維持を巡る発言や、ホルムズ海峡の通航料を巡る対立が、事態打開への期待に影を落としています。準国営イラン学生通信は21日、イランが米国から提示された文書への回答作成を進めているとし、米国の提示案については「ある程度の隔たりを縮めるものだ。さらに隔たりを縮めるには、米国が戦争への誘惑を断つ必要がある」と報じています。またトランプ大統領は、「われわれは海峡の開放と自由航行を望んでいる。通航料は望まない」と述べ、ホルムズ海峡の恒久的な通航料制度導入の動きに反対すると表明しています。戦争開始から約3ヵ月が経過する中、イランのペゼシュキアン大統領は、「強制によってイランを降伏させられると考えるのは幻想にすぎない」とSNSに投稿していました。ブルームバーグは、「主要争点を巡る双方の発言は食い違っており、合意に向けて実際に距離が縮まったのかはなお不透明だ」とコメントしています。
 
日銀の小枝審議委員は昨日、金融政策運営について、適切なペースでの利上げで物価高に対応していくことが適切との見解を福岡県での講演で示しました。小枝氏は、日銀が政策運営で重視している基調的なインフレ率について「既に2%ぐらいになってきている」とし、中東情勢を受けて2%を超えてくる可能性にも言及。今後は「政策金利を適切なペースで引き上げて、経済へのトレードオフにも配慮しつつ、物価高への対応を進めていくことが適切だ」と、利上げに前向きな姿勢を示しました。また、小枝氏は、「今後、インフレ率や予想物価上昇率が上昇する場合、実質金利は自然利子率からマイナス方向に一段とかい離しうる。利上げを通じて金利の正常化を進めることが、より重要になる」とも述べていました。さらに景気見通しについては、「グローバルなIT需要の強さや政府の各種施策の効果などを踏まえれば、現時点で世界金融危機やコロナ禍のような景気の大幅な落ち込みが、見通し期間で生じる蓋然性は低い」との見方を示しました。日銀は4月の金融政策決定会合で政策金利の維持を決めましたが、9人の政策委員のうち3人の審議委員が反対し、1.0%程度への利上げを提案しました。その後、増審議委員も14日の講演で早期利上げの必要性を主張ており、これで5人の審議委員が利上げを支持することになります。このような状況を踏まえると、6月会合で利上げを決定する可能性は極めて高いと予想されます。因みに、OISが示す6月の利上げ確率は今朝の時点で「80.4%」まで上昇しています。
 
リッチモンド連銀のバーキン総裁は、ノースカロライナ州の講演で「既に5年以上にわたってインフレ率が目標の2%を上回っている中で、これほど多くの波が押し寄せている。その累積的な影響により、インフレ期待が緩まないかを問う価値がある」と述べ、「私にとって重要なのは、企業や消費者、そしてインフレ期待がどこまで耐えられるかという点だ」と語っていました。また、シカゴ連銀のグールズビー総裁はラジオ局のインタビューで、「現在、かなり深刻なインフレ問題が生じつつある」と指摘。「FRBの二大責務のうち、雇用面についてはおおむね安定している」との認識を示し、「インフレ面に特に注目している」と話していました。
 
本日のドル円は158円~159円50銭程度を予想します。
 
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21/05/2026

2026年5月21日(木)
「イランとの交渉、最終局面?」
 
【ひと目で分かる昨晩の動き】NY市場
 
ドル円は159円台で推移していたが、原油価格の急落に158円60銭前後までドルが下落。米金利も低下したが、ドルの下落は限定的だった。
 
ユーロドルは小幅に続落し、1.1583まで売られたがその後反発。
 
株式市場は、戦争終結に向け最終局面との報道に3指数が揃って大きく買われた。ダウは600ドルを超える上昇で、再び5万ドルの大台を回復。
 
債券は買われ、長期金利は4.58%台に低下。
 
金は5日ぶりに反発。原油は米国とイランとの交渉が最終段階にあることで売りが加速。前日比5ドル89セント下げ、98ドル台に。
 
ドル/円
158.60 ~ 159.17
 
ユーロ/ドル
1.1583 ~ 1.1646
 
ユーロ/円
184.33 ~ 184.78
 
NYダウ
+645.47 → 50,009.35ドル
 
GOLD
+24.10 → 4,535.30ドル
 
WTI
-5.89 → 98.26ドル
 
米10年国債
-0.081 → 4.585%
 
【本日の注目イベント】
 
豪 豪4月雇用統計
日 4月貿易統計
日 小枝日銀審議委員、福岡県金融経済懇談会で講演
独 独5月製造業PMI(速報値)
独 独5月サービス業PMI(速報値)
欧 ユーロ圏5月製造業PMI(速報値)
欧 ユーロ圏5月サービス業PMI(速報値)
欧 ユーロ圏3月経常収支
欧 ユーロ圏5月消費者信頼感指数(速報値)
英 英5月製造業PMI(速報値)
英 英5月サービス業PMI(速報値)
英 BOE金融政策委員会のテイラー委員講演
米 5月S&Pグローバル製造業PMI(速報値)
米 5月S&Pグローバルサービス業PMI(速報値)
米 5月S&Pグローバル総合PMI(速報値)
米 新規失業保険申請件数
米 5月フィラデルフィア連銀景況指数
米 4月住宅着工件数
米 4月建設許可件数
米 バーキン・リッチモンド連銀総裁講演
 
【本日のコメント】
 
トランプ大統領が、米国はイランとの間で「最終段階」にあると述べた、との報道です。それによると、トランプ氏はアンドルーズ統合基地で、イラン情勢について「どうなるか見てみよう」と発言し、「合意が成立するか、そうでなければ、やや手荒なことをすることになるだろう。だが、そうならないことを願っている」と述べたようです。これまでも幾度となく、そのような発言を繰り返していたこともあり、実際に戦争が終結するのかどうかは予断を許しませんが、「攻撃か停戦かの最終段階」にあることは間違いなさそうです。トランプ氏自身の限界も近いようですが、現時点ではイランの強硬姿勢は変わっていないようです。
 
この報道に、ホルムズ海峡を通じたエネルギー輸送が近く再開されるとの楽観的な見方が強まり、20日の原油相場は大幅に続落しました。WTI先物7月限は、前日比5.89ドル(5.7%)下げ、98.26ドルと、100ドルの大台を割り込んで引けています。ただそれでも慎重な見方も多く、「こうした類いのニュースは割り引いて受け止める必要がある」とか、「トランプ氏はこの紛争期間中、同様の主張を数多く行ってきたが、大半のケースはその逆となった。今回は違うのか見極めたい」といった声も聞かれました。ホルムズ海峡を通過する輸送量増加の兆しも、原油価格に上乗せされていたリスクプレミアムを低下させています。足元では、韓国や中国の超大型石油タンカーがホルムズ海峡の通過を試みており、ここ数日、通航量が小幅に増えているとのデータもあります。イラン革命防衛隊(IRGC)は、トランプ氏が19日、「戦争をしたくはないが、数日以内に大きな打撃を与えなければならないかもしれない」と語ったことに対して、「イランに対する攻撃が繰り返されれば、これまで予告してきた地域戦争は中東を超えて拡大する」と、これまで通り強硬姿勢を見せていましたが、昨日のSNSへの投稿では、IRGC海軍による調整と安全確保の下、過去24時間に石油タンカーやコンテナ船などを含む船舶がホルムズ海峡を通過したと明らかにしています。投稿では、「ホルムズ海峡の通航は継続しており、必要な許可を取得した上で、IRGC海軍と連携して行われている」と説明しています。またイラン国営放送も、「韓国のような国々も本日、中国の例に倣い、IRGC海軍と調整して自国船舶のホルムズ海峡通航を手配した」とし、「こうした調整は本日増加しており、明日はさらなる増加が見込まれる」と続けていました。米国に対して徹底抗戦の姿勢を見せるIRGCですが、ここにきて敢えて、ホルムズ海峡での船舶の通過状況を発表したことを考えると、同部隊も、トランプ氏の大規模攻撃への「本気度」を認識している表れと受け止めることができそうです。
 
FRBは4月28、29日に開催されたFOMC議事要旨を公表しました。議事録には、「幾人かの政策当局者は、利下げがいずれ正当化されることになると述べたが、大部分の参加者はインフレ率が2%を持続的に上回る場合は、一定の政策引き締めが適切となる可能性が高いと強調した」また、「利上げの可能性に対応するため、多くの参加者が、委員会の将来的な金利判断の方向性に関し、緩和バイアスを示唆した文言を、会合後の声明文から削除することを望んだ」と、記されていました。4月の会合では、FF金利の誘導目標レンジを据え置きましたが、メンバーの3人が据え置き自体には支持したものの、声明に盛り込まれた将来的な利下げ再開を示唆する文言に反対していたことが明らかになっていました。また、パウエル議長(当時)は4月会合後の記者会見で、「声明に緩和バイアスを残した決定は、3月中旬に開催した前回会合時に比べて判断が非常に難しかった」と発言。文言の修正は「早ければ次回会合にもあり得る」と述べていました。次回会合はウォーシュ新議長が指揮を執ることになります。
 
トランプ大統領の「最終局面」発言で原油価格が大きく下がり、金利も低下したことで株式市場では主要3指数が大幅に上昇。この状況では、ドル円も大きく下げてもおかしくはないはずでしたが、実際にはわずか60ポイント程度しか下げていません。感覚的には158円台を割り込んでもよかったのではないかと感じています。この状況をどのように捉えるべきでしょう。「介入以外に円買いの材料がない」と見るのか、あるいは「市場参加者の円下落に対するバイアスが強すぎる」と見るべきなのか、今しばらく状況を確認する必要があります。本日は小枝日銀審議委員の講演が10時30分からあります。以前にも触れましたが、同氏が利上げ支持に回るのかどうか注目されます。本日のドル円は157円80銭~159円50銭程度を予想します。
 
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20/05/2026

2026年5月20日(水)
「ドル円一時159円25銭まで上昇」
 
【ひと目で分かる昨晩の動き】NY市場
 
ドル円は狭い値幅の中乱高下。朝方、ベッセント財務長官の談話が伝えられると158円67銭まで急落。その後再び159円25銭まで上昇したが、今度は片山財務相の介入に対する強い発言が伝えられ、158円台後半に押し戻される。
 
ドル高の流れにユーロドルは1ヵ月半ぶりに1.16台を割り込む。
 
株式市場では金利上昇を嫌気して3指数が大きく下落。ダウは322ドル安。
 
債券は反落し、長期金利は一時4.68%台まで上昇。
 
金利高・ドル高を受け金は4日続落。原油は小幅安。
 
******************
4月中古住宅販売成約指数 → 1.4%
******************
 
ドル/円
158.67 ~ 159.25
 
ユーロ/ドル
1.1593 ~ 1.1623
 
ユーロ/円
184.18 ~ 184.87
 
NYダウ
-322.24 → 49,363.88ドル
 
GOLD
-46.80 → 4,511.20ドル
 
WTI
-0.89 → 107.77ドル
 
米10年国債
+0.079 → 4.666%
 
【本日の注目イベント】
 
独 独4月生産者物価指数
英 英4月消費者物価指数
欧 ユーロ圏4月消費者信頼感(改定値)
英 英4月生産者物価指数
米 FOMC議事録(4月29日分)
 
【本日のコメント】
 
「戦争をしたくはないが、彼らに再び大きな打撃を与えなければならないかもしれない」19日に予定されていたイランへの大規模な攻撃を、直前に中止したトランプ大統領は記者団にこう語りました。いつまで待つのかと問われると、「そうだな、2日か3日、金曜か土曜か日曜までだろう。あるいは来週初めまでかもしれない。時間は限られている」と答えています。トランプ氏の発言は、イランとの戦闘を再開する可能性を改めて浮上させています。2月末に米国・イスラエルの攻撃を受けて以来、イランはトランプ氏が要求する核開発計画の放棄に応じていないことで、トランプ氏は、4月8日の停戦合意以降、軍事行動の再開を示唆しては撤回する言動を繰り返しています。19日の原油相場は下落しましたが、戦争開始時の水準をなお50%余り上回っています。今回の紛争で石油や天然ガス輸送の要衝であるホルムズ海峡が閉鎖され、世界的にエネルギー価格とインフレが急騰しており、米30債利回りは約20年ぶりに「5.19%」へと跳ね上がっています。日本でも長期金利の上昇が続いており、10年債利回りは「2.8%」に達しています。財政懸念とインフレ加速の見通しから円債が売られ金利が上昇。金利の上昇は歳出に占める国債の割合が高い日本では、財政を一段と悪化させるという理由から、さらに円債が売られるという「負のスパイラル」に陥っている可能性があります。
 
ホルムズ海峡では船舶の航行が再び減少していますが、市場ではNATOの動きに注目しています。NATOは、「海上輸送の要衝であるホルムズ海峡の封鎖が7月初めまでに解除されない場合、船舶の海峡通過を支援する可能性を検討しているとNATOの高官が明らかにした」と、ブルームバーグが報じています。報道では、「この案は一部加盟国の支持を受けているものの、必要な全加盟国からの支持はまだ確保できていないと、加盟国の外交官は説明した。両者とも匿名を条件に語った。NATOは7月7-8日にアンカラで首脳会議を予定している。19日の記者会見でその可能性について問われたグリンケウィッチNATO欧州連合軍最高司令官は、『政治的な方向性がまず打ち出され、その後で正式に計画が策定される。自分がそれを考えているかと言われれば、当然だと回答する』と述べた」としています。具体的にNATOが商船の安全なホルムズ海峡通過をどのように保障できるのか不明ですが、米軍も船舶の安全な海峡通過を支援する「プロジェクト・フリーダム」を実施したものの、開始から数日で停止に追い込まれた経緯もあります。
 
ドル円は159円台に乗せました。4月30日の介入以降、159円台乗せはこれで「3度目の挑戦」になります。昨日のNYの朝方にはベッセント財務長官がSNSへの投稿で、「日本銀行の植田和男総裁が日本の金融政策を成功裏に導くとの確信を持っている」と表明。また、ロイター通信とのインタビューで、植田総裁について、日本政府から十分な独立性が与えられれば「必要な対応を取る。植田氏は優れた中央銀行総裁だと思う。必要な対応を取るための余地が与えられれば、日本は優れた金融政策を実現すると確信している」と話しています。この報道で、ドル円は158円67銭まで急落しましたが、いつものように、直ぐに159円台に反発し、159円25銭を付けています。ただその後、今度はパリで開催されていたG7財務相・中央銀行総裁会議後の記者会見で、片山財務相が為替動向について、「断固たる措置を取るときは取る」と述べたことが伝えられ、再び158円台後半までドルが売られました。同日閉幕した会議の共同声明では、為替政策について、G7が長く掲げてきた為替レートを人為的に操作しないことや、過度な為替変動が経済に悪影響を及ぼし得ることに言及した「2017年5月の為替相場についてのコミットメント」について、再確認するとの文言が盛り込まれました。片山氏はこれを受け、4月末の大規模介入など日本の為替政策の姿勢について、「総じて理解された」との認識を示しました。このように、狭い値幅の中ドル円は乱高下しましたが、これまで通り、「何もしなければドルが買われる」流れは変わっていません。ベッセント財務長官の発言も、「一般論の域」を超えておらず、特段円安に不快感を示したものではないと受け止められ、片山氏の発言には「いらいら感」も見え隠れしていました。ただ当局としたら、再び160円台乗せだけは阻止したい構えだと受け止めています。従って、ここからのドルロングには注意したいところです。これまでのパターンであれば、夕方4時過ぎ辺りか、あるいは意表をついて、NY市場にかかる時間滞でもあり得るかもしれません。
 
本日のドル円は158円~160円程度を予想しますが、介入があれば下値は参考になりません。
 
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