03/06/2026
2026年6月3日(水)
「ドル円160円台に手が届く」
【ひと目で分かる昨晩の動き】NY市場
ドル円は小幅に続伸し、160円に迫る。イスラエルがレバノンへの攻撃を続けていることで原油価格が上昇。ドル円は159円99銭まで買われた。
ユーロドルは1.16台で推移。対円では186円18銭近辺まで買われ、4月の介入前の水準に接近。
株式市場では半導体関連への買いが続き、ナスダックとS&P500は小幅ながら9連騰。ダウも228ドル買われ、3指数が最高値を更新。
債券は反発。長期金利は4.44%台に低下。
金は反発し、原油は続伸。
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4月雇用動態調査(JOLTS)求人件数 → 7618千件
5月自動車販売台数 → 16.08百万台(年換算)
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ドル/円
159.74 ~ 159.99
ユーロ/ドル
1.1614 ~ 1.1656
ユーロ/円
185.75 ~ 186.18
NYダウ
+228.91 → 51,307.79
GOLD
+13.60 → 4,519.90ドル
WTI
+1.60 → 93.76ドル
米10年国債
-0.010 → 4.443%
【本日の注目イベント】
豪 豪1-3月期GDP
日 植田日銀総裁講演
日 片山財務相、衆参両院本会議で財政演説と質疑
中 5月RatingDogサービス業PMI
中 5月RatingDog総合PMI
独 独5月サービス業PMI(改定値)
欧 ユーロ圏5月総合PMI(改定値)
欧 ユーロ圏5月サービス業PMI(改定値)
米 5月ADP雇用者数
米 5月ISM非製造業景況指数
米 5月S&Pグローバルサービス業PMI(改定値)
米 5月S&Pグローバル総合PMI(改定値)
米 4月製造業受注
米 4月耐久財受注
米 ベージュブック(地区連銀経済報告)
米 バー・FRB理事、討論会に参加
米 ローガン・ダラス連銀総裁、討論会に参加
【本日のコメント】
米4月の米求人件数(JOLTS)は761万8000件でした。市場予想の686万6000件を上回り、3月分も上方修正されています。イラン戦争に伴うエネルギー費用上昇に企業が対応する中でも、労働市場は底堅さを維持していることが示唆された格好です。この結果を受け、ブルームバーグは、「今回の統計は、2025年に雇用の伸びがほぼゼロとなった後、今年に入って労働需要が安定化しつつあることを示唆している。求人件数は依然、新型コロナ禍後に経済活動が再開した時期を大きく下回る水準で推移しているが、こうした安定化の動きはFRBによる利下げの必要性を一段と後退させ得る。FRB当局者の間では、利上げの可能性についての議論が増えている」とコメントしていました。
クリーブランド連銀のハマック総裁は、経済見通しを巡る不確実性を踏まえると現時点で金利を据え置くことは妥当だと述べる一方、高止まりするインフレに対処するため、近く政策対応の必要があるかもしれないとの認識を示しました。ハマック氏は2日、クリーブランドでのイベントで、「インフレは5年以上にわたり、FRBが目指す2%を上回っている。これに対する懸念は、依然として底堅い労働市場よりも強い」と述べ、さらに、「現時点では、経済見通しを巡る不確実性を考慮し金利を据え置くことが妥当だ。しかし足元のデータ傾向が続くのであれば、持続的に高止まりするインフレのリスク拡大に対処するため、金融政策面で近く行動を起こすことが適切になる可能性がある」とも指摘していました。米国とイスラエルによる対イラン戦争がインフレ圧力を再燃させて以降、FRBは利上げの可能性を排除していないことを示すべきだとの意見が、政策当局者から相次いでいます。ハマック総裁を含む3人の政策メンバーは4月のFOMCで、金利据え置きは支持しつつも、利下げの可能性が高いと示唆することは「もはや適切ではなくなっている」として、声明文の文言に反対を表明していました。
トランプ大統領とイスラエルのネタニヤフ首相との足並みの乱れが露呈しました。ネタニヤフ氏は、ガザ地区への攻撃でもそうでしたが、執拗にレバノンのヒズボラへの攻撃を徹底しています。イランとの停戦合意に向けた最終段階にあるトランプ氏としては、交渉に水を差すネタニヤフ氏の姿勢に、批判を始めています。トランプ氏はここ数カ月、イラン戦争を終結させる合意は近いとの自信を示してきました。しかし、イスラエルが自国の目標達成に向かってまい進する姿勢を崩していないことが両者の間に亀裂を生じさせています。トランプ氏は ネタニヤフ氏との1日の電話会談後、イスラエル軍はベイルートへの攻撃を控えると言及し、イスラエルとヒズボラの間で広範な停戦が成立したことを示唆しましたが、これに対しネタニヤフ氏は、レバノン北部での暫定停戦を確認する一方、同国南部での作戦は継続すると表明しました。米アクシオスの報道によると、今回の電話会談は緊迫した雰囲気となり、トランプ氏はネタニヤフ氏に対して罵声を浴びせたほか、「恩知らずだ」と非難したとのことです。
イスラエルで最も長く首相を務めるネタニヤフ氏は、再選に向けてのアピールとして、2023年10月のイスラム組織ハマスによる攻撃のような事態から「国を守れるのは自分だけだ」ということと、「トランプ氏との緊密な関係が他の指導者にはない力を与えている」という2点を柱に掲げています。ブルームバーグは、「しかし、議会が秋の選挙日程の設定に動く一方、イスラエルがおおむね反対する停戦合意をめぐる米国とイランの交渉からは外されている。ネタニヤフ氏の主張はいずれも厳しい局面にある」と、分析しています。イスラエルのレバノン侵攻では、数千人の死者を出し、100万人以上を避難民にしたとして世界の多くの国から非難されています。国連安全保障理事会は、米国を除きほぼ全会一致でイスラエルに軍の撤退と攻撃停止を求めた経緯もあります。一方イスラエル国内では、この侵攻は国家の存続に不可欠な措置として広く支持されています。ヒズボラは数百機のドローンやロケット弾、ミサイルをイスラエル軍に対してだけでなく、イスラエル北部にも撃ち込んでおり、4月以降、兵士を中心に20人超が死亡したと報じられています。
ドル円は昨日のNYで159円99銭まで買われ、160円に手の届く水準まで来ました。緩やかですが、確実に円が売られる状況が続いています。さすがに159円台半ばを超えてきた昨日は、片山財務相が閣議後の会見で、「必要に応じていつでも対応する」と話していましたが、4月30日の介入前の言葉とは明らかに語調も言葉尻も違っていました。ただ、筆者は160円台では介入の確率は高まるとみています。しかしその際には、前回のように介入を匂わす「優しい言葉」は発せられないと予想します。投機的な動きに対して「ぎゃふん」と言わせたいと考えているはずだからです。
本日のドル円は159円~160円70銭程度を予想します。
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