29/08/2025
老親の扶養控除などで起こりそうなこと
老親がいて、都会に住む息子が「国民年金だけでは苦しかろう」ということで月に5万円ほど仕送りをしている場合、その子供はその仕送りも含めて生活が成り立つのだから、扶養している家族であるとして、年末調整や所得税の確定申告書に記載して、38万円の老人扶養親族として扶養控除を取るということはよく見られます。しかし、その老親が住む町の近隣の市町村に住む娘が頻繁に様子を見に行ってあげていて、その娘も「私が世話をしていて、扶養しているのだ」と思って、自分の年末調整などで扶養控除を取るということもあったりします。
これまで、親の住む自治体以外に居住する複数の子供がそれぞれ親を扶養家族にしていた場合、それぞれの自治体は、二重に扶養控除が取られていることに気づくことができない仕組みになっていました。しかし、令和8年からは、親が住む市町村の機関別符号を用いて、息子・娘の自治体の税務担当が扶養者の重複をチェックできるようになるのだそうです。
重複が判明した場合、誰が扶養者なのか確認作業をすることになり、さらにその結果は、税務署にも共有されます。ということは、これを受けて、本人もしくは年末調整をした企業に「所得税額が間違っています」という連絡が来ることになり、所得税・住民税共に是正が図られることになるようです。その結果として、来年は、「どちらが親を扶養しているのか?」という兄弟での意見調整のやり取り(紛争?)が起きることになります。企業へも、従来は、配偶者や子供が想定以上にアルバイト等で稼いでいて、扶養控除が取れないといった連絡くらいだったわけですが、この二重扶養に絡んでの連絡も出てくるというわけです。